希少がんになった僕のこれからを綴ります

2023年3月17日

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妻と病室に着くと、いつもの主治医の女医さんのほかに、

初めて見る50代前後の男性の医師も一緒に居た。

あーこりゃダメだと思った(笑)

言っても少しは良性腫瘍の可能性も期待していたので、

明らかに上司っぽい男性医師が横にいる時点で、良性のわけがないと悟った。

 

重苦しい空気の中男性医師からの説明が始まり、

終始この男性医師が説明をしてくれた。

まとめると、

・病名は隆起性皮膚繊維肉腫(右鎖骨部)

・転移しにくいが同じ所に再発しやすい

・周りの正常な細胞も含めて大きく切除するのが標準的治療

・切除範囲が広いので大がかりな手術となる(皮弁や皮膚移植など)

・深部(体内)が取り切れない場合は放射線治療をする

・日本では保険未適応だが、海外では薬物治療も行われている

 

この段階ではMRIやPET-CT検査をまだしていなかったので、

切除範囲もまだ不透明ではあった。

だが神経に近い可能性もあり、右腕の麻痺が考えられるとか、

取り切るのは難しそうだとか、

ネガティブな意見もけっこう出たので、

「日本では保険未適応の薬物治療」

というものを詳しく聞いてみた。

 

どうやら同病院の皮膚科の偉い教授の方から一例として紹介された治療法らしく、

イマチニブ(グリベック)という名称の、主に白血病に有効な薬を投与することらしい。

保険未適用なのでもちろんすんなりは行かず、

病院の倫理委員会の承認を得て初めて投与可能となるそう。

投与すると腫瘍が小さくなるケースも多いらしく、

ある程度小さくなって、切除範囲を狭めてから手術をしたい。

という目論見であった。

海外ではこの病気に対してはこういった薬物治療が第一の国も多いそう。

 

僕も妻も、右腕麻痺など手術の代償でけっこうネガティブな意見が出たので、

この時は満場一致で薬の承認をお願いした。

この日は3月17日で、倫理委員会は4月頭にあるので4月第一週には承認の結果が出る。

OKなら即投与を開始し、NGなら4月10日に手術の予定を既に入れてある。

ということだった。

 

心の準備もできていないし、何も聞いていないのにえらく過密な日程が組まれていて、

ちょっと笑ってしまった。

大学病院側も、3年診察してて今やっと悪性と診断がついたので、

もしかしたら責任を感じているのかなと思った。

この日は僕もちょっと気が立っていたのか、

トゲのある質問を2人に向けてしまったりもしたが、

今はそのことについて何も思わないし、

大学病院側に悪意はないのは承知している。

良性という当時の診断と、僕の大ざっぱな性格が相まっての診断遅れだと思うので、

誰が悪いのかを決めるとしたら僕になるのかなと思う。

 

とりあえず来週(3月20日~3月24日の週)、

MRI検査(体内への広がりを確認)とPET-CT検査(転移の有無を確認)を行い、

倫理委員会にイマチニブ投与の承認依頼をしてくれるということになった。

次回は4月5日に予約を取った。

この日にもしかしたら、承認の可否がわかるということであった。

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