希少がんになった僕のこれからを綴ります

セカンドオピニオン②

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九州大学病院に行く前、

PETーCT検査時に主治医にセカンドオピニオンの意向を伝え、

検査データなども含めた紹介状を作成して頂いた。

再度確認を行ったが、治療方針としては、

・薬物治療の認可を申請(僕の希望と、皮膚科教授の助言もあって)

・通らなければ即手術だが、取り切れそうにないので術後に放射線治療も行う

というものであった。

 

当日は妻と電車で福岡まで向かった。

新幹線は5歳の双子の息子が大好きなので、見せてやりたかった。

僕自身あまり新幹線にも乗ったことがなく、こんなにお金がかかるんだと思った。

結局福岡日帰り2人で交通費7万円かかった。

僕は過去に保険の営業もしていたことがある。

医療保険を売る時には、

「高額療養費制度はありますが、入院中の部屋代や食事代、交通費等々は実費ですよ」

なんて言ったりするが、たしかにいろいろとお金はかかるなと思った。

ただ、営業をしている段階では僕はいたって健康体で入院歴もほぼ無し。

そんなやつがちょっとかじった程度の知識で商品を売り込むのは失礼だと思う。

ノルマはきついし給料に直結するし、

営業の世界なんてほとんどそんなもんだろうけど、

あまり好きじゃない(笑)

 

福岡に着いた。やっぱりすごく都会で、日帰りはもったいないと思った。

事情が事情だしこどもも居るから帰るけど、すごく残念だった。

九州大学病院もむちゃくちゃ敷地が広いし、建物も綺麗だった。

結局この後もいろいろとセカンドオピニオンで多方伺うのだが、

ここが圧倒的に一番綺麗だった。

 

E先生は40代前後で端正な顔立ちで、紳士的な方だった。治療方針としては、

・まず切除を行う

・再発により悪性度が増すケースも多く、初回手術で取り切ることが最も重要

・腫瘍周辺2~5㎝余裕を持って切る

・内部は神経や大きな血管手前まで切り、右鎖骨も腫瘍付着部があるので切除する

・取れるだけ取って残ってしまったら、追加切除困難であれば放射線治療を検討

・薬物治療は最後

・融合遺伝子の確認、造影MRIもすべき

ということだった。

主治医の見解と全然違う・・・。正直ショックだった。

薬物(イマチニブ)治療を肯定して欲しかったのだが、全否定された。

「効果はあまり期待できないと思う。それよりも、副作用や時間の経過での広がりの方が怖い」

ということであった。

ただ主治医の先生よりも明らかにE先生のほうが肉腫に詳しそうだし、経験も豊富。

説明もすごくわかりやすかったので、

こっちが正解っぽいな・・・と思った。

肉腫は珍しいもので症例数が少ないため、

治療方法もまだ確立されていない部分が多いそう。

だからこれが正解!と決め切るのは難しいのだろうけど、

明らかにE先生の方が頼りがいがあった。

 

ただ、鎖骨を取るっていうのは怖すぎる(笑)

鎖骨を取っても日常生活に支障がないケースが多いそうだが、

すごく心配。

けど先生は、腫瘍を取り切ることを最優先にしており、

少々の生活の制限は致し方ないという感じだった。

悪性腫瘍を甘く見るなよ、なめるなよと、

言われているようだった。

どうやら覚悟が足りないっぽい。痛感した。

もし転院するとしたら、金銭的にも時間的にも九州大学病院はちょっと厳しい。

「ここで手術するとしたら、早くて6月中頃になる」

とも言っていたし、できるだけ近場で肉腫に強い病院を教えてもらった。

岡山大学病院と四国がんセンターと言っていた。

 

帰りの電車で妻と話したが、妻は九州大学の方が良いのではと言っていた。

主治医からは、鎖骨切除の話はもちろんでず、

一度に切除するのは難しいだろうから放射線も当てるとの見解。

薬物治療の話は別としても、腫瘍を取り切ることへの姿勢が違い過ぎる。

たしかに・・・・・・・。

と思ったが、心の弱い僕はまだ薬物治療の選択肢を捨てきれないでいた。

かなり急がないといけないが、

もう少しセカンドオピニオンに回ってみることにした。

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